都道府県別生活保護被保護実人員の推移(1975年〜2023年)

総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ J 福祉・社会保障)」の指標 J1105「生活保護被保護実人員」から、対象期間1975年〜2023年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は千人(小数点以下2桁)。人口比較ではなく絶対数です。集計値(全国)は除外しています。

都道府県別生活保護被保護実人員の推移(1975年〜)

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Source: 総務省統計局 — 社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ J 福祉・社会保障 (statsDataId: 0000010110, J1105 生活保護被保護実人員) · Government of Japan Standard Terms of Use 2.0 (CC BY 4.0-compatible) · accessed 2026-05-07

このランキングについて

本ランキングは、生活保護の被保護人員(受給者数・千人)を都道府県別に1975年から収録したものです。人口当たりの保護率ではなく、受給者の絶対数です。

データから読み取れる傾向

最新年の上位は東京(276.18千人)・大阪・神奈川・北海道・福岡。大阪は人口規模を考えると突出して多く、長く保護率(人口当たり)でも全国上位とされてきた。下位は富山・福井・島根で、いずれも持ち家・三世代同居が多く失業率の低い県だ。

時系列で目を引くのは、1975年に首位だったのが福岡(162.89千人)だった点だ。かつては炭鉱閉山の影響を受けた地域で受給が多かったが、その後は大都市部、とりわけ大阪・東京へと重心が移った。受給者数は景気変動にも敏感で、リーマンショック後の2009〜2012年頃に全国的な増加が見られる。編集部としては、この指標は単純に『豊かさ』の逆ではなく、産業構造の転換・高齢化・単身化・景気が複雑に絡む社会のセーフティネットの利用状況として読むべきだと考えている。

半世紀の増減を県別に見ると、社会の変化が二つの方向に現れている。増加側の最大は千葉で、1975年の24.18千人から2023年の90.18千人へ3.7倍。高度成長期に流入した世代の高齢化と単身化が、首都圏近郊で受給の増加として表面化した。減少側の最大は島根で、10.83千人から5.38千人へ半減——こちらは人口減少そのものの帰結だ。同じ「受給者数の変化」でも、増える県は都市化と高齢化の物語、減る県は人口流出の物語を映しており、一つの指標の中で日本の二つの顔が同居している。

受給の中身もこの半世紀で入れ替わった。かつては失業や傷病による現役世代の受給が中心だったが、現在は被保護世帯の過半を高齢者世帯が占める。年金だけでは暮らせない単身高齢者の増加が受給者数を下支えしており、生活保護は事実上「最後の年金」としての性格を強めている。なお、本ページは受給者の絶対数なので、人口規模の影響を除いた比較には保護率(人口千人あたり)が適切だ。高齢単身世帯割合最低賃金と並べると、セーフティネットの利用がどんな地域構造から生まれるかが見えてくる。

順位の動きでは、静岡が34位から13位へ、栃木が38位から22位へ、茨城が29位から15位へと、製造業の集積する関東周辺の県が大きく上がった。非正規雇用の拡大や派遣切りなど、製造業の雇用構造の変化がセーフティネットの利用に直結した地域だ。逆に岩手は18位から34位へ、長野は28位から38位へ下がっている。1999年時点では東京126千人と大阪125千人がほぼ並んでいたが、その後の四半世紀で東京が276千人へと差を広げた——単身高齢者の絶対数が最も多い都市が、受給者数でも最大になっていく必然が数字に出ている。1999年に3位だった北海道(99.65千人)は、福岡と並ぶ旧産炭地の系譜を引く存在で、炭鉱閉山の記憶がいまも受給の地図にうっすらと残っていることを示す一本だ。なお受給者数は月平均の被保護実人員で、年度内の出入りを均した値である。景気の悪化が数字に現れるまでには申請・決定のタイムラグがあり、リーマンショックの影響が2009年以降に立ち上がって見えるのはそのためでもある。

雑学クイズ

日本の生活保護制度の根拠となる法律は?

生活保護法(1950年)。憲法第25条の生存権(健康で文化的な最低限度の生活)を具体化する制度。(出典

生活保護を受ける資格がある人のうち、実際に受給している人の割合を何という?

捕捉率。日本では捕捉率が低い(受給漏れが多い)ことが社会保障の課題として指摘される。(出典

生活保護は8つの「扶助」から成る。生活費にあたる基本の扶助は?

生活扶助。ほかに住宅・教育・医療・介護・出産・生業・葬祭の扶助がある。(出典

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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ J 福祉・社会保障(statsDataId: 0000010110, J1105 生活保護被保護実人員), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。