国別穀物単収(1ヘクタールあたり収量)の推移(1961年〜2023年)

世界銀行 (World Bank) が公開する穀物収量データから、対象期間1961年〜2023年・上位30か国分の年次推移を収録しています。値の単位は1ヘクタールあたりのkg(小麦・米・トウモロコシ・大麦などの穀物の合計を収穫面積で割った単収)。集計値(地域別・所得階層別)は除外しています。

国別穀物単収(1ヘクタールあたり収量)の推移(1961年〜)

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Source: World Bank — Cereal yield (kg per hectare) (AG.YLD.CREL.KG) · CC BY 4.0 · accessed 2026-07-07

このランキングについて

この指標について。 「国別穀物単収の推移」は 世界銀行 (World Bank) が公開するデータ(指標コード AG.YLD.CREL.KG、原データは FAO)を本ランキングが整形したものです。値は1ヘクタールあたりのkgで、小麦・米・トウモロコシ・大麦などの穀物の合計を収穫面積で割った「単収(収量)」を表します。

このチャートの見どころ。 見どころは二層構造だ。オマーンやUAEなど作付面積の小さい湾岸国が桁外れの単収で上位を占める一方、米国・オランダなど大規模生産国の単収も半世紀で2〜3倍になった。順位と生産力が一致しない指標であることを念頭に再生してほしい。

注意点。 単収は「面積あたりの効率」であり、総生産量ではありません。穀物の作付面積が極端に小さい国(湾岸諸国など)は、灌漑や施設栽培による集約的な生産で面積あたり収量が突出し、上位に並びやすい点に注意してください。国全体の生産量は生産量ランキングで確認できます。

データから読み取れる傾向

最新年(2023年)の上位は、オマーン(29,147)、アラブ首長国連邦(23,307)、カタール(18,275)と、意外にも湾岸の砂漠国が占める。これは穀物の作付面積が極めて小さく、灌漑・施設栽培で集約的に育てているため、面積あたりの収量が突出して高く出るからだ。大規模に穀物を生産する国で見ると、ニュージーランド(8,489)、ベルギー(8,486)、アメリカ(8,330)、オランダ(8,080)が上位に並ぶ。

通しで再生すると、主要生産国の単収がそろって右肩上がりに伸びてきたことが分かる。アメリカは1961年の2,522から2023年に8,330へ、オランダは3,691から8,080へと、半世紀あまりで2〜3倍になった。高収量品種・化学肥料・灌漑・農薬をセットで導入した「緑の革命」が、限られた農地からより多くの食料を引き出してきた結果だ。編集部で1961年から年次を送って確認したとき、湾岸諸国の異常な高さに最初は戸惑ったが、これは「作付面積が小さいほど極端な値が出やすい」という指標の性質を理解する良い教材だと感じた。

2023年の上位を見ると、この指標が「面積あたりの効率」を測っていることがよくわかる。1位オマーン29,147kg/ha、2位UAE23,307、3位カタール18,275、4位クウェート14,957——いずれも砂漠の国である。穀物の作付面積が極端に小さく、灌漑や施設栽培で集約的に育てているため、1ヘクタールあたりの収量が突出する。総生産量では世界の統計に載らないような規模でも、この指標では首位に立てる。

オマーンの伸びは1961年の1,115kg/haから29,147へ26.14倍で、順位は21位から1位。モーリシャスは1,513から11,643へ7.70倍で17位から6位、ニューカレドニアは1,314から9,790へ7.45倍で19位から7位、バハマは22位から12位である。いずれも作付面積の小さい国・地域で、少量を極めて集約的に作る方向へ進んだ結果といえる。

大規模に穀物を作る国の伸びは、もっと穏やかだが着実だ。米国は1961年の2,522kg/haから2023年の8,330へ3.30倍、オランダは3,691から8,080へ2.19倍、ニュージーランドは3,125から8,489へ2.72倍、ベルギーは8,486である。30か国の平均も2,417.59から9,288.83へ3.8倍になった。高収量品種・化学肥料・灌漑・農薬をセットで導入した「緑の革命」が、限られた農地からより多くを引き出してきた結果である。

対照的に、日本は1961年に4,174kg/haで世界1位だった。当時のオランダ3,691、デンマーク3,384、韓国3,197を上回っている。それが2023年は6,245kg/haで23位。値としては1.50倍に伸びているのだが、伸び幅は30か国で最小である。デンマークも4位から30位、韓国は5位から19位へ下げた。早くから単収が高かった国は伸びしろが小さく、後から追いついた国に抜かれていく——この表全体を貫く構図が、ここにも出ている。

雑学クイズ

「単収(たんしゅう)」とは何を指す?「生産量」とどう違う?

単収は一定面積(通常1ヘクタール)あたりの収穫量。作付面積を広げれば総生産量は増えるが、単収は「土地1枚からどれだけ穫れるか」という効率を示す。(出典

20世紀半ば以降、途上国の穀物単収を大きく押し上げた農業技術の革新を何と呼ぶ?

緑の革命。高収量品種、化学肥料、灌漑、農薬をセットで導入し、アジアなどで小麦・米の収量を飛躍的に高めた。(出典

緑の革命を主導し、「10億人を飢餓から救った」とされてノーベル平和賞を受賞した農学者は?

ノーマン・ボーローグ。高収量の小麦品種を開発し、1970年にノーベル平和賞を受賞した。(出典

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出典: World Bank「Cereal yield (kg per hectare)」(AG.YLD.CREL.KG), CC BY 4.0。原データは FAO(国連食糧農業機関)。