Our World in Data が公開する一次エネルギー消費量データから、対象期間1965年〜2024年・上位30か国分の年次推移を収録しています。値の単位はTWh(小数点以下2桁)。集計値(地域別・所得階層別)は除外しています。
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チャートの操作方法
「再生 / 一時停止」で年次アニメーションを開始・停止、年スライダーで任意の年へ移動、速度セレクタ(0.5×/1×/2×)で再生速度を変更できます。各年は上位12件を表示し、収録データは最新年の上位30件です。
このランキングについて
この指標について。 「国別一次エネルギー消費量の推移」は Our World in Data(多くは World Bank・国連等の公的統計を再公開した二次データ) が公開するデータ(OWID Grapher slug “primary-energy-cons”)を本ランキングが整形したものです。値の単位は TWh です。
このチャートの見どころ。 編集部のおすすめは2009年の米中交代だ。1990年に米国の35%だった中国が20年足らずで追い抜き、2024年には1.85倍——その一方で欧米のバーは横ばいに転じる。世界のエネルギー地図の重心移動が、この一枚に集約されている。
注意点。 一次エネルギーは電力だけでなく輸送・熱・産業用燃料を含む総量です。水力や原子力・再エネを一次エネルギーに換算する方式には複数の流儀(代替法など)があり、方式によって非化石電源の見かけの比重が変わる点に留意してください。
データから読み取れる傾向
1 次エネルギー消費量 (Primary Energy Consumption) の首位は中国で、世界全体の約 4 分の 1 を占める。次いで米国 (約 16%)・インド (約 6%)・ロシア・日本が続く。中国の急上昇は 2000 年代以降の工業化と都市化を反映し、1990 年に米国の 35% だった消費量が 2009 年に米国を抜き、2024 年には 1.85 倍となった。これは CO2 排出量ランキング (絶対値) の上位構造と完全に一致しており、エネルギー消費と気候変動の関係を最も端的に示すデータだ。
注目すべきは、欧米先進国の消費量が 2000 年代以降に横ばい〜微減に転じていることだ。これは経済成長の鈍化、サービス産業化、省エネ規制の効果が複合的に作用した結果。日本は東日本大震災後の原発停止 (2011) で天然ガス火力依存が増加したが、絶対値の総エネルギー消費は省エネ進展で長期的に微減傾向。一方、新興国の伸びは続いており、世界全体のエネルギー消費はまだ拡大局面。再エネ普及が排出量増を抑える鍵となる構造が、本ランキングと CO2 ランキングの併読で見える。
米中の交代は2009年に起きた。この年、中国は27,158.90TWh、米国は25,110.53TWhである。1990年の時点では中国が米国の35%にすぎなかったので、20年足らずでの逆転だった。そこからも差は開き続け、2024年は中国48,987.10TWhに対し米国26,528.61TWhで1.85倍。中国1国でこの30か国の合計152,297TWhの32.2%を占める。1965年の中国は1,536.19TWhで5位だった。
伸び率で見ると中国の31.89倍が最大で、インド18.30倍(619.45→11,336.06TWh)、ブラジル14.31倍(273.87→3,919.05)が続く。順位でも韓国が24位から8位、ブラジルが17位から6位、イランが19位から9位、インドネシアが22位から12位、サウジアラビアが18位から10位、UAEが29位から20位へ上がった。上げたのはアジア・中東・南米の国ばかりである。
逆に欧州は総崩れに近い。ドイツは1965年の2位から2024年の11位へ、イギリスは3位から16位、ポーランドは9位から26位、オランダは12位から29位である。とくにイギリスは2,316.22TWhから1,936.96TWhへ0.84倍と、この30か国で唯一、消費量そのものを減らした。省エネと産業構造の転換が効いた結果だが、順位の低下はそれ以上に、新興国の伸びの速さによるものだ。
日本の線も見ておきたい。1965年の1,831.84TWhから増え続けて2005年の6,353.94TWhでピークに達し、そこから2024年の4,794.82TWhまで下がった。ピークの75%である。順位は1965年の4位から2024年の5位とほとんど変わっていないが、水準は20年で4分の1減っている。省エネの進展と製造業の海外移転、人口減少が重なった結果で、消費量が減りながら順位を保っている国は日本以外にほとんどない。
雑学クイズ
「一次エネルギー」とは何を指す?
石油・石炭・天然ガス・原子力・水力・再エネなど、加工される前に自然界から得られるエネルギー源。電気などはこれを変換した二次エネルギー。(出典)
エネルギー量の単位「TWh(テラワット時)」は何ワット時にあたる?
1兆(10の12乗)ワット時。国全体のような大規模なエネルギー消費・発電を表すのに使う。(出典)
経済成長を続けながらエネルギー消費の伸びを抑え、両者を切り離すことを何という?
デカップリング(脱連動)。省エネや産業構造の転換によって進むとされる。(出典)
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出典: Our World in Data「Primary energy consumption」, CC BY 4.0。