総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ I 健康・医療)」の指標 I6200「歯科医師数」から、対象期間1975年〜2022年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は千人(小数点以下2桁)。人口比較ではなく絶対数です。集計値(全国)は除外しています。
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このランキングについて
本ランキングは、都道府県別の歯科医師数(千人単位・絶対数)を1975年から年次で収録したものです。人口当たりではなく実数のため、人口規模の大きい都府県が上位に来ます。
データから読み取れる傾向
最新年の首位は東京(16.89千人)で、2位大阪(7.95千人)の2倍を超える。歯科大学・歯学部の集積と開業立地の都市偏重が重なった結果で、医師数よりもさらに首都圏への集中度が高い職種といえる。下位は鳥取(0.38千人)・島根・福井の人口小県だ。
半世紀の推移では、東京が1975年の7.84千人から2.2倍に増えるなど全国的に増加が続いた。「歯科診療所はコンビニより多い」としばしば言われる状態はこの長期増加の帰結だが、編集部としては、これを単なる過剰の物語として読むより、う蝕(虫歯)の減少で歯科医療の中身が治療から予防・高齢者の口腔ケアへ移ってきた時代の変化と重ねて読むことをすすめたい。医師数・診療所数のランキングと並べると、医療資源の地図が立体的になる。
伸び率で見ると、増加の主役は東京ではない。1975年比で最も伸びたのは沖縄で、0.16千人から0.89千人へと5.6倍になった。本土復帰(1972年)直後はほぼ空白だった歯科医療体制が、半世紀かけて全国水準へ追いついていく過程がそのまま数字になっている。神奈川も2.45千人から7.31千人へ3.0倍と、東京(2.2倍)を上回るペースで増えた。歯科医院の立地は人口移動を追いかけるため、ベッドタウンの拡大した県ほど伸び率が高く出る——増加の地図は、戦後の人口移動の地図とよく重なる。
もっとも、この長期増加はどこまでも続いたわけではない。歯科医師の「過剰」が政策論争になったのは早くも1980年代で、以降は歯学部の入学定員削減や国家試験の合格基準の厳格化など、供給を抑える方向の調整が続いてきた。一方で需要の側は、う蝕の減少と高齢化によって「削って詰める治療」から「噛む機能を守る口腔ケア」へと重心を移している。歯科医師の総数がこれからどう動くかは、この供給抑制と需要転換の綱引きで決まる。高齢者10万人あたり医師数と同じ発想で「高齢者あたりの歯科医師」を考えてみると、この統計の次の読み方が見えてくるはずだ。
増加のペース自体にも節目がある。東京は1975年の7.84千人から1996年に14.04千人へと20年余りで6.2千人増えたのに対し、その後2022年までの四半世紀の増加は2.85千人にとどまる——増加カーブの傾きは1990年代を境に明確に緩くなった。順位の変動では、沖縄が47位から30位へ、滋賀が43位から31位へ上がる一方、1975年に20位だった山口は28位へ、和歌山は30位から37位へ下がった。絶対数が増え続ける統計でも、その内側では「伸びた県・伸びなかった県」の入れ替わりが静かに進んでいる。鹿児島の29位から20位への上昇のように地方の中でも差は開いており、歯科医療の担い手の地図は「都市対地方」の一言では片づかない。首位・東京(16.89千人)と最下位・鳥取(0.38千人)の44倍という開きも、人口比を補正しない絶対数ならではの数字として頭に置いておきたい。「歯科医師が多すぎるのか足りないのか」という通念の検証には、絶対数のこのページと人口あたりの密度の両方を突き合わせる必要がある。
雑学クイズ
「80歳で自分の歯を20本残そう」という運動は何と呼ばれる?
8020(ハチマルニイマル)運動。1989年に当時の厚生省と日本歯科医師会が始めた歯科保健運動。(出典)
歯科医師の免許は医師免許と同じ?
別の免許。歯科医師法に基づく歯科医師国家試験に合格する必要があり、医師法に基づく医師とは法律上も養成課程も分かれている。(出典)
「親知らず」の歯科での正式名称は?
第三大臼歯(智歯)。永久歯のうち最も遅く、多くは10代後半〜20代に生えてくる。(出典)
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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ I 健康・医療(statsDataId: 0000010109, I6200 歯科医師数), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。