総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ I 健康・医療)」の指標 I6100「医師数」から、対象期間1975年〜2022年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は千人(小数点以下2桁)。人口比較ではなく絶対数です。集計値(全国)は除外しています。
Chart ready. Press play to start.
チャートの操作方法
「再生 / 一時停止」で年次アニメーションを開始・停止、年スライダーで任意の年へ移動、速度セレクタ(0.5×/1×/2×)で再生速度を変更できます。各年は上位12件を表示し、収録データは最新年の上位47件です。
このランキングについて
この指標について。 「都道府県別医師数の推移」は 総務省統計局 (e-Stat) が公開するデータ(e-Stat 統計表 ID 0000010109)を本ランキングが整形したものです。値の単位は 千人 です。
このチャートの見どころ。 編集部のおすすめは、全員が右へ動き続けるレースの中で東京のシェア(全国の約14%)がほとんど動かないことを確かめる見方だ。医学部定員が拡大しても、都市への集中という構図は半世紀変わらなかった。
注意点。 絶対数は人口の多い都県ほど大きく出るため、医療アクセスの比較には人口10万人当たりの医師数を併用してください。医師数は届出に基づく集計で、従業地と居住地が異なる場合など、実際の診療体制とはずれが生じることがあります。
データから読み取れる傾向
絶対値の医師数は人口規模に比例し、上位は東京・大阪・神奈川・愛知・福岡・北海道・兵庫など、大都市圏と人口規模の大きい県で占められる。東京都の医師数は2022年で48.58千人 (全国の14.2%) と突出している。下位は鳥取・島根・佐賀・福井など人口規模の小さい県で、絶対値では数千人台。
人口比 (人口 10 万人当たり医師数) では順位が全く変わり、徳島・京都・高知などが上位、埼玉・千葉などが下位になる (詳細は別途人口比のランキングで)。長期トレンドとして、全 47 都道府県で医師数は緩やかな増加基調を維持している。これは医学部定員拡大 (1970 年代の新設ラッシュ・2008 年以降の地域枠拡大) と高齢化に伴う医療需要増を反映する。本ランキングの年次推移では「全員が右に動く」展開だが、都市圏への集中は緩やかながら継続しており、上位 5 都府県のシェアは半世紀ほぼ動かない。
47都道府県の合計は1975年の132.5千人から2022年の343.3千人へ、47年で2.6倍になった。1975年より減った県はひとつもない。増加数の上位は東京の+32.14千人(2.95倍)、神奈川+15.22(3.45倍)、大阪+14.97、愛知+12.17。倍率で見ると神奈川が最大で、次いで東京、愛知の順になる。医師の数そのものは全国で着実に増えてきたというのが、この系列のいちばん基本的な事実である。
ただし増え方には大きな差がある。伸びが小さいのは鳥取の+0.85千人(1.83倍)、岩手+1.10(1.66倍)、徳島+1.10(1.80倍)、青森+1.15(1.70倍)で、上位県の3倍前後に対して1.7倍前後にとどまる。結果として順位も動いた。鳥取は39位から47位、岩手は28位から38位、徳島は31位から40位、青森は29位から37位へ下げている。逆に沖縄は47位から26位へ21も上げ、滋賀は43位から30位、茨城は24位から15位へ動いた。
上位への集中はほとんど変わっていない。上位5都府県の合計が全国に占める割合は1975年の35.8%から2022年の38.4%へ、47年で2.6ポイントしか動いていない。東京1都だけで2022年に14.2%を占める。医学部の新設ラッシュや地域枠の拡大があっても、この配分の骨格は動かなかったことになる。最上位と最下位の差は15.83千人から46.70千人へ、3倍近くに開いた。
最後に読み方の注意を。本ページは医師の実数なので、値の大小はほぼ人口の大小である。医療へのアクセスを比べたいなら人口10万人あたりの医師数に換算しなければならない。また医師数は届出に基づく集計で、勤務地と登録地が一致しない場合や、臨床以外に従事する医師も含まれる。同じ「医師1人」でも診療の現場にどれだけ立っているかは、この数字からはわからない。
雑学クイズ
医師数を地域比較するとき「人口10万人当たり」で見ることが多いのはなぜ?
人口規模の違う地域を公平に比べるため。絶対数では人口の多い都市部が当然多くなる。(出典)
医師が都市部や特定の診療科に偏り、地方や一部の科で不足する問題を何という?
医師の偏在(地域偏在・診療科偏在)。地域医療を維持するうえでの大きな課題とされる。(出典)
医師になるために合格しなければならない国家試験を何という?
医師国家試験。これに合格し医籍登録を受けて初めて医師として診療できる。(出典)
あわせて読みたい
- 都道府県別病床数の推移 — 医師と病床の組み合わせで医療体制が決まる。
- 都道府県別総人口の推移 — 医師の絶対数と母数の関係。
- 都道府県別歯科医師数の推移 — 歯科側の人的資源。
出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ I 健康・医療(statsDataId: 0000010109, I6100 医師数), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。