都道府県別心疾患死亡数の推移(1975年〜2023年)

総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ I 健康・医療)」の指標 I9105「心疾患(高血圧性を除く)による死亡者数」から、対象期間1975年〜2023年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は千人(小数点以下2桁)。人口比較ではなく絶対数です。集計値(全国)は除外しています。

都道府県別心疾患死亡数の推移(1975年〜)

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Source: 総務省統計局 — 社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ I 健康・医療 (statsDataId: 0000010109, I9105 心疾患死亡数) · Government of Japan Standard Terms of Use 2.0 (CC BY 4.0-compatible) · accessed 2026-05-07

このランキングについて

本ランキングは、心疾患(高血圧性を除く)による死亡者数の絶対数(千人)を都道府県別に収録したものです。率ではなく実数のため、人口規模の大きい都府県が上位に来ます。地域のリスク比較には死亡率版とあわせてご覧ください。

データから読み取れる傾向

最新年の上位は東京(20.18千人)・大阪・神奈川・埼玉・千葉と人口順に並ぶ。見どころは水準の変化で、東京は1975年の7.78千人から約2.6倍に増えた。脳卒中の死亡数が同じ半世紀で減少したのとは対照的に、心疾患の死亡数は高齢化とともに一貫して増え続けている。

この「増える死因」と「減る死因」の分岐は、戦後日本の疾病構造の転換そのものだ。減塩と降圧治療が脳卒中を抑え込む一方、長寿化で増えた高齢者の心臓が最後の弱点として残る。編集部としては、本ページを死亡率版・脳卒中の数のページと3枚並べて見る読み方をすすめたい。同じ「循環器の病気」でも、時代との関わり方がまったく違うことが見えてくる。

伸び率の首位はまたしても埼玉だ。1975年の3.10千人から2023年の12.64千人へと4.1倍——若い転入者を大量に受け入れた首都圏近郊が、その世代の加齢とともに循環器疾患の急増地帯へ変わっていく構図は、高齢者10万人あたり医師数で埼玉が最下位圏に沈む動きと同じ根を持つ。逆に伸びが最も小さいのは島根(1.01千人→1.41千人、1.4倍)で、1975年時点で既に高齢化が進んでいた県は、その後の増え方が緩やかだった。心疾患死亡の増加は「これから老いる県」ほど急である——このレースは、高齢化の時間差の地図として読める。

数字を読むうえでの注意もある。本ページは死亡「数」の絶対値なので、人口の多い都府県が自動的に上位に来る。県ごとの「なりやすさ」を比べたいときは人口当たりの死亡率版が適切だ。また、心疾患の死亡が増え続けているのは治療が後退したからではない。カテーテル治療やAEDの普及で急性期の救命率はむしろ改善しており、増加の主因はあくまで高齢者数そのものの増加にある。「治せるようになったのに死亡数は増える」——この一見矛盾した動きこそ、超高齢社会の統計の読みどころだと編集部は考えている。

時点を区切ると加速の様子も見える。東京は1999年に13.18千人で、1975年からの四半世紀の増加は5.4千人だったが、1999年から2023年までの四半世紀では7.0千人増と、後半のほうが増え方が大きい。団塊の世代が高齢期に入った2010年代以降、増加は一段と急になっている。順位では宮城が23位から15位へ、奈良が39位から30位へ上がる一方、鹿児島は16位から26位へ、熊本は15位から22位へ下がった——高齢化の「先発組」だった九州で伸びが一服し、遅れて老いる首都圏・都市圏近郊が上がってくるという、時間差の構図がここにも現れている。大阪も1999年の8.99千人から2023年に16.88千人へとほぼ倍増しており、大都市圏の増加は今後も当面続く——このカーブが平らになる日が、日本の高齢化の峠を越えた日ということになる。数・率・年齢調整の三点セットで読む——それが循環器統計の作法であり、このページはその「数」を受け持つ一枚だ。

雑学クイズ

ヒトの心臓は1日におよそ何回拍動する?

約10万回。安静時でも1分間に60〜80回打ち続け、生涯では数十億回に達する。(出典

心電図を発明し1924年にノーベル生理学・医学賞を受けたのは?

オランダの生理学者ウィレム・アイントホーフェン。心電図の波形につけた P・QRS・T の記号は現在も使われている。(出典

心臓に血液を送る血管が「冠動脈」と呼ばれるのはなぜ?

心臓の上部を冠(かんむり)のように取り巻いて走っていることに由来する。(出典

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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ I 健康・医療(statsDataId: 0000010109, I9105 心疾患死亡数), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。