都道府県別高校進学率の推移(1975年〜2023年)

総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ E 教育)」の指標 E3801「中学校卒業者の進学率(高校進学率)」から、対象期間1975年〜2023年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は%(小数点以下2桁)。集計値(全国)は除外しています。

都道府県別高校進学率の推移(1975年〜)

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Source: 総務省統計局 — 社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ E 教育 (statsDataId: 0000010105, E3801 高校進学率) · Government of Japan Standard Terms of Use 2.0 (CC BY 4.0-compatible) · accessed 2026-05-07

このランキングについて

本ランキングは、中学校卒業者のうち高等学校等へ進学した人の割合(%)を都道府県別に収録したものです。文部科学省「学校基本調査」に基づく指標で、1975年から半世紀分の年次推移を確認できます。

データから読み取れる傾向

このチャートの最大の特徴は「ほぼ全員が天井に張り付いている」ことだ。1975年時点で既に全国的に9割を超えており、最新年は首位の石川(96.7%)から最下位の愛知(90.1%)まで、47都道府県が約6ポイントの幅に収まる。上位は石川・山形・富山・福井など北陸・東北の県が常連で、下位には栃木・静岡・愛知が並ぶが、最下位でも9割超 — 高校進学が事実上の標準になった社会であることを示す。

編集部としては、このランキングは順位の入れ替わりではなく「収斂」を見るチャートだと考えている。半世紀かけて全県の差が縮まっていく過程は、義務教育ではない高校教育が実質的に普遍化していく歴史そのものだ。同じ教育系でも、地域差が約27ポイントに開く大学・短大進学率と並べて見ると、「どの段階で教育格差が生まれるのか」がはっきり見えてくる。

収斂のドラマを最も体現しているのが沖縄だ。1975年の81.1%は当時の全国最下位圏で、2位グループと10ポイント以上の開きがあったが、2023年には91.4%まで上昇し、差はほぼ解消した。復帰直後の教育インフラの遅れを半世紀かけて取り戻した軌跡で、このチャートの「全員が天井に集まる」動きの最後のピースになっている。逆に1975年の首位・広島(97.5%)は92.5%へと5ポイント下げた珍しい県だ。進学率の低下は教育の後退というより、通信制高校や高等専修学校など「全日制高校以外」の進路が広がり、統計の分子から漏れる選択肢が増えたことの影響が大きい。

最下位の愛知(90.1%)にも同じ文脈がある。製造業の集積地である愛知は、高校を経由せず就職や職業訓練に進む経路が比較的太く残る県で、進学率の低さは必ずしも教育機会の乏しさを意味しない。2010年の高校授業料無償化以降、経済的理由による非進学はさらに縮小しており、残る数ポイントの県差は「行けない」ではなく「行かない・別の道を選ぶ」の差に近づいている。9割を超えて天井に張り付いた統計は、それ以上の意味を順位から読み取りにくい——差が開く大学・短大進学率とセットで、教育格差の生まれる段階を確かめてほしい。

順位の入れ替わり幅で見ると、このチャートには劇的な逆転が潜んでいる。1975年に46位だった岩手は7位へ、44位の青森は6位へ、43位の秋田は8位へ——東北の下位県がそろって上位へ駆け上がり、いまや北陸と並ぶ「進学率の高い地方」になった。県境の6ポイントの中で起きた出来事とはいえ、40位近い上昇は全ランキングでも珍しい。逆に兵庫は9位から40位へ、岐阜は17位から44位へ下がった。1999年時点の上位が富山98.6%・石川98.3%と、ピーク期には99%に迫っていたことも記録しておきたい——実は近年の値はピークよりわずかに低く、これは進学率の後退ではなく、通信制など多様な進路の広がりを映している。1975年には16ポイント以上あった全国の幅(沖縄81.1%〜広島97.5%)が6ポイントまで縮んだ事実こそ、半世紀の教育史の要約であり、順位の入れ替わりはその収斂の中の小さな波にすぎない。

雑学クイズ

日本の高校進学率が初めて90%を超えたのはいつ頃?

1974年。高度経済成長期を通じて急上昇し、以降は全国的に9割超が定着した。(出典

高校進学率などの元データとなる文部科学省の調査は?

学校基本調査。毎年すべての学校を対象に在学者数・進学状況などを調べる基幹統計。(出典

現在の「新制高校」が生まれたのはいつ、何によって?

1948年の学制改革(6・3・3制の導入)。戦後の教育基本法・学校教育法に基づき、旧制中学校等を再編して発足した。(出典

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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ E 教育(statsDataId: 0000010105, E3801 高校進学率), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。