総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ I 健康・医療)」の指標 I5211「病院病床数」から、対象期間1975年〜2023年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は千床(小数点以下2桁)。人口比較ではなく絶対数です。集計値(全国)は除外しています。
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このランキングについて
この指標について。 「都道府県別病院病床数の推移」は 総務省統計局 (e-Stat) が公開するデータ(e-Stat 統計表 ID 0000010109)を本ランキングが整形したものです。値の単位は 千床 です。
このチャートの見どころ。 編集部のおすすめは1990年代後半を境にした潮目の変化だ。増え続けた病床がピークを打ち、全県のバーがそろって縮み始める——医療制度改革の歴史が、チャートの折り返しとして一目で見える。
注意点。 病床数は一般・療養・精神など性格の異なる病床の合計で、医療の充実度を直接示すものではありません。絶対数は人口の多い都道府県ほど大きく出るため、医療体制の比較には人口10万人当たりの病床密度も併せて参照してください。
データから読み取れる傾向
絶対値の病床数は人口規模を反映し、上位は東京・大阪・神奈川・北海道・福岡・愛知が並ぶ。北海道が高位に来るのは広大な面積と療養型病床の比率が高いためで、人口比では西日本 (高知・鹿児島・熊本) と並んで上位を占める「西高東低」のパターンが固定化している。
長期トレンドとして、全 47 都道府県で病床数は 1990 年代後半をピークに緩やかな減少基調にある。療養病床から介護老人保健施設等への転換促進 (2006 年医療制度改革)、在宅医療シフト、地域医療構想による病床機能再編が背景。本ランキングの年次推移は「全員が左 (減少) に動く」が、上下の差は半世紀ほぼ縮まっておらず、医療提供体制の地域差は構造的に維持されている。OECD 比較では日本は依然世界トップクラスの病床密度を持つ。
47都道府県の合計を年ごとに足し上げると、この指標の山がはっきり見える。1978年の1,233千床から増え続けて1992年に1,687千床でピークに達し、そこから31年かけて2023年の1,481千床まで減った。ピークの87.8%である。増えた期間より減った期間のほうが長い指標で、2023年時点で自らの過去最高を下回っている県は47のうち46に達する。
増加が止まった時期の様子も追える。年間の増加幅は1987年から1988年にかけての+52千床が最大で、そこから+28、+15、+9、+1と急速に鈍り、1993年には減少へ転じた。1980年代半ばに地域医療計画による病床規制の枠組みが導入され、規制が効く前に増床する動きがあったことが知られており、この加速と急停止のかたちはそれと整合的だ。制度の変わり目が、全国の合計値の傾きにそのまま刻まれている。
県別に見ると、伸びたのは首都圏である。埼玉は1975年の27.04千床から2023年の62.95千床へ2.33倍、千葉は30.52から59.89へ1.96倍、神奈川は48.93から73.16へ1.50倍。いずれも1975年時点では人口の割に病床が少なかった県で、後から追いついた形だ。順位でも沖縄が47位から29位、群馬が32位から22位、奈良が42位から33位へ上がっている。
逆に1975年の水準を下回っている県が7つある。岡山・福島・石川・青森・岩手・高知・秋田で、下げ幅が最大の青森でも−1.92千床と大きくはないが、半世紀かけて増えなかったという事実のほうが重い。首位の顔ぶれは東京・大阪・北海道・福岡・神奈川で1975年からほとんど変わらず、最上位と最下位の差は110.33千床から117.39千床へわずかに広がった。なおこれは絶対数なので、人口あたりの充足度を知りたい場合は人口10万対の病床数に換算した指標を見る必要がある。
雑学クイズ
医療統計でいう「病床」とは何を指す?
入院患者用のベッド。病院の規模や入院の受け入れ能力を示す基本的な単位。(出典)
日本は人口当たりの病床数が国際的に見て多い方か、少ない方か?
多い方。OECD諸国の中でも人口当たり病床数は最多水準にある。(出典)
病床は機能ごとに区分される。主に長期療養の患者向けの病床を何という?
療養病床。急性期向けの一般病床や、精神病床などと区別される。(出典)
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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ I 健康・医療(statsDataId: 0000010109, I5211 病院病床数), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。