都道府県別図書館数の推移(1975年〜2021年)

総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ G 文化・スポーツ)」の指標 G1401「図書館数」から、対象期間1975年〜2021年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は施設数(整数)。集計値(全国)は除外しています。

都道府県別図書館数の推移(1975年〜)

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Source: 総務省統計局 — 社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ G 文化・スポーツ (statsDataId: 0000010107, G1401 図書館数) · Government of Japan Standard Terms of Use 2.0 (CC BY 4.0-compatible) · accessed 2026-05-07

このランキングについて

本ランキングは、都道府県別の公共図書館数(館)を1975年から年次で収録したものです。人口当たりではなく施設の実数です。

データから読み取れる傾向

最新年の首位は東京(401館)で、埼玉・北海道・大阪・千葉が続く。半世紀の変化は劇的で、東京は1975年の152館から2.6倍に増えた。全国的にも図書館は増加を続けており、人口が減少局面に入ってからも増え続けている点で、診療所と同じ「ストックは人口に遅れて動く」型の統計だ。

背景には、1950年の図書館法が掲げた無料公開の原則の上に、高度成長後の自治体が「一市町村一館」を目標に整備を進めた歴史がある。編集部としては、絶対数の少ない県(和歌山27館・徳島29館)が必ずしも読書環境の貧しい県ではないことに注意を促したい。人口規模も面積も違う以上、人口当たり・面積当たりに換算すると順位は大きく入れ替わる。絶対数のランキングは「自治体がどれだけ施設を持っているか」の地図として読むのが正しい。

伸び率の首位は意外な県だ。滋賀は1975年のわずか5館から2021年に51館へと10倍になり、47都道府県で最大の伸びを記録した。滋賀は貸出数や図書館運営の先進性でしばしば「図書館王国」と呼ばれてきた県で、施設数の急増はその評判を裏づける動きと言える。埼玉も42館から174館へ4.1倍と、ベッドタウンとして膨張した人口に図書館整備が併走した。逆に1975年に東京に次ぐ全国2位(51館)だった山口は、半世紀でほぼ横ばいの55館にとどまる——早くから整備が進んでいた県ほど、その後の伸びしろが小さかったという構図だ。

3位の北海道(165館)には広さという事情がある。市町村の数が多く、広大な面積に分館を点在させる必要があるため、施設数は多くなりやすい。図書館を取り巻く環境は、電子書籍やインターネット検索の普及で「本を借りる場所」から「滞在し学ぶ場所」へと役割を広げる転換期にあり、施設数の増加が今後も続くかは自治体財政との兼ね合いになる。博物館数体育施設数と並べると、各県が文化・教育のハコモノをどう配分してきたかの違いが立体的に見えてくる。

順位の入れ替わりを追うと、整備の波が地域ごとに時差を持っていたことが分かる。北関東の追い上げは顕著で、栃木は43位から22位へ、茨城は36位から18位へと大きく順位を上げた。首都圏への人口流入が続いた1980〜90年代に、住民サービスとしての図書館整備が集中的に進んだ地域だ。逆に香川は29位から45位へ、石川は15位から31位へと後退した——施設が減ったのではなく、他県の整備スピードに追い抜かれた結果である。1993年時点の上位が東京338館・埼玉115館・千葉108館と、既に首都圏が独占していたことも、この統計の「人口を追いかける」性質をよく示している。それでも首位・東京(401館)と最下位・和歌山(27館)の差は15倍あり、都道府県という単位で見た知のインフラの厚みには、いまなお一桁を超える開きが残る。図書館は自治体の裁量で増やせる数少ない文化施設だけに、この差は地理の必然ではなく選択の集積だ。なお本ページの「図書館」は公共図書館の集計で、大学図書館や学校図書館は含まれない——県民が日常的に使える無料の窓口だけを数えた数字である。

雑学クイズ

公共図書館の利用が原則無料なのは、何という法律で定められている?

図書館法(1950年)。第17条が「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」と定める。(出典

国内で刊行された出版物を国立国会図書館に納める制度は何と呼ばれる?

納本制度。国立国会図書館法に基づき、国内の出版物を文化財として網羅的に収集・保存するための仕組み。(出典

図書館の専門職資格は何と呼ばれる?

司書。図書館法に基づく資格で、大学での司書課程や司書講習で取得できる。(出典

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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ G 文化・スポーツ(statsDataId: 0000010107, G1401 図書館数), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。