都道府県別脳血管疾患死亡率(人口10万対)の推移(1975年〜2023年)

総務省統計局「社会・人口統計体系」の指標 I9106「脳血管疾患による死亡者数」を A1101「総人口」で除し10万倍した粗死亡率データから、対象期間1975年〜2023年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は人口10万対(小数点以下2桁)。年齢構成の違いがあるため単純比較には注意が必要です。集計値(全国)は除外しています。

都道府県別脳血管疾患死亡率(人口10万対)の推移(1975年〜)

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Source: 総務省統計局 — 社会・人口統計体系 (I9106/A1101×100000, statsDataId: 0000010109 + 0000010101) · Government of Japan Standard Terms of Use 2.0 (CC BY 4.0-compatible) · accessed 2026-05-07

このランキングについて

本ランキングは、脳血管疾患(脳卒中)による死亡者数を総人口で割った粗死亡率(人口10万対)を都道府県別に並べたものです。年齢調整をしていない粗率のため、高齢化が進んだ県ほど高く出るバイアスがあります。県どうしの比較は、この点を頭に置いたうえでご覧ください。

データから読み取れる傾向

1975年時点の上位は高知(277.22)・島根(257.39)・長野(244.30)と西日本や中部にも広がっていたが、最新年の上位は秋田(172.43)・岩手(159.59)・新潟・福島・山形と、東北〜日本海側への集中が鮮明になっている。塩分摂取の多い食文化と、血圧が上がりやすい寒冷な気候が古くから要因として指摘されてきた地域だ。

半世紀で最も大きな変化は、全県での大幅な低下そのものだ。1975年の最上位(277)と2023年の最上位(172)を比べるだけでも水準の低下が分かる。降圧治療と血圧管理の普及、減塩運動、救急医療・治療法の進歩が重なった結果で、かつて244で上位だった長野が現在は上位圏外へ去ったのは、県を挙げた減塩運動の成果としてしばしば引かれる事例だ。編集部としては、年スライダーを1975年に戻してから通しで再生し、「全員のバーが縮んでいく」半世紀をぜひ見てほしい。

47都道府県の平均を年ごとに追うと、1975年の181.39から1993年の107.75まで一貫して下がり、1995年に131.65へ跳ね上がってから再び下降して2020年に94.41で底を打ち、2023年は97.71になる。1994年の108.51から1995年へ一気に23.14上がる動きは、この指標では明らかに異質だ。同じ時期に心疾患の粗死亡率は逆に大きく下がっており、1995年に死因分類がICD-10へ切り替わった影響と考えるのが自然である。

注目したいのは、この段差が「率」でも「数」でも同じように現れることだ。人口を分母に取っても消えないということは、人口の変動では説明できない。分類の変更が原因であることの、データ側からの傍証になっている。読むときは1993年以前と1996年以降を別の系列として扱い、段差をまたいで「何割減った」と計算しないよう気をつけたい。

断層を除いて眺めれば、この半世紀の方向は明確だ。1975年と2023年を比べると、47都道府県のすべてで粗死亡率が下がっている。下げ幅が最大なのは高知の−161.60(277.22→115.62、0.42倍)で、島根−137.39、長野−135.27(0.45倍)、山梨−128.88(0.42倍)が続く。長野は1975年に3位だったのが2023年は14位で、減塩などの生活習慣対策が語られることの多い県だが、同じ規模の低下は高知・島根・山梨でも起きている。

もうひとつ、この指標では地域差が縮んでいる。最上位と最下位の差は1975年の179.48から2023年の111.52へ、38%縮小した。心疾患の粗死亡率では同じ期間に差が82.69から154.14へ広がったのと正反対である。上位の顔ぶれも入れ替わった。1975年は高知・島根・長野・山形・福島と西日本と内陸が混在していたが、2023年は秋田・岩手・新潟・福島・山形と北日本に寄っている。青森は32位から6位、静岡は37位から16位へ上がり、滋賀は25位から47位へ下げた。

雑学クイズ

「脳血管疾患」と総称されるのは主にどのような病気?

脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など、脳の血管が詰まる・破れることで起こる病気の総称。(出典

脳血管疾患が日本人の死因第1位だったのはいつ頃?

1951年から1980年頃までの約30年間。1981年に悪性新生物(がん)に抜かれて以降は順位を下げ、死亡率自体も大きく低下した。(出典

脳卒中の最大の危険因子とされるのは?

高血圧。食塩の多い食生活は血圧を上げるため、減塩が予防の柱として進められてきた。(出典

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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」(statsDataId: 0000010109 I9106 + 0000010101 A1101 で算出), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。