総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ A 人口・世帯)」の指標 A4103「合計特殊出生率」から、対象期間1980年〜2023年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値は女性1人当たりの平均出生数(小数点以下2桁)。集計値(全国)は除外しています。
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このランキングについて
この指標について。 「都道府県別合計特殊出生率の推移」は 総務省統計局 (e-Stat) が公開するデータ(e-Stat 統計表 ID 0000010101)を本ランキングが整形したものです。値の単位は 人 です。
このチャートの見どころ。 編集部が注目してほしいのは、独走する沖縄でさえ緩やかに下がっていくことだ。地域差を保ったままレース全体が沈んでいく——少子化が「どこかの県の問題」ではないことが、バーの動きから伝わってくる。
注意点。 合計特殊出生率は15〜49歳の女性の年齢別出生率を合計した「その年の断面」の指標で、一人の女性が生涯に実際に産む子どもの数(コーホート出生率)とはずれます。晩産化が進む局面では実態より低く出やすい点に留意してください。
データから読み取れる傾向
合計特殊出生率の上位は沖縄県が独走している。本土復帰 (1972) 以降、長期にわたり全国 1 位を維持しており、最新の2023年でも1.60と、47都道府県の平均 (1.29) を大きく上回る。要因として「3 世代同居率の高さ」「保育環境」「若年婚率の高さ」「住宅費の相対的安さ」などが挙げられるが、全国平均が低下する中でも沖縄の落ち込みは緩やかで、地域文化の効果は無視できない。
沖縄以外の上位は宮崎・島根・鹿児島・長崎・福井など、いずれも 3 世代同居比率の高い地方圏。下位は東京・北海道・京都・宮城など都市圏で、東京都は長期にわたり最下位の常連で 1.0 前後 (2023 年は 0.99 を記録)。長期トレンドは全 47 都道府県で減少基調が続き、特に 2015 年以降の落ち込みが加速している。本ランキングの年次推移では、上位の沖縄ですら緩やかな下落基調にあり、地域差を保ったまま全体が縮小していく構造が明確に見える。
47都道府県の平均は単調に下がってきたわけではない。1980年の1.829から下がって2005年に1.355で底を打ち、そこから2015年には1.530まで戻している。10年かけて0.175回復したのだ。ところがそこからふたたび下がり、2020年1.421、2022年1.358、そして2023年は1.293。2005年の底をはっきり割り込み、収録40年分で最も低い値になった。「ずっと下がり続けている」という印象とは違い、実際には一度戻してから、その戻り幅を失って更に下へ抜けたという形である。
沖縄は値のあるすべての年で首位を保っている。ただし水準は1980年の2.38から2023年の1.60へ、0.78下がった。下げ幅としては47都道府県で4番目に大きい。首位を守り続けているのに、下げ幅では上位に入るという二重性がこの県の特徴で、順位表だけを見ていては読み取れない。なお本系列には1981年から1984年までの4年分の値がなく、チャートの左端に4年の空白がある点にも注意したい。
順位の入れ替わりは東北で激しい。1980年に3位だった福島は2023年に35位、6位だった岩手は39位、11位の山形は33位、19位の宮城は45位まで落ちた。下げ幅でも宮城−0.79、岩手−0.79、福島−0.78が上位を占める。1980年には全国有数の多子地域だった東北が、いまは首都圏と並ぶ低出生率地域になっている。逆に上げたのは山口(31位→10位)・徳島(35位→14位)・高知(45位→24位)・富山(34位→15位)で、いずれも値は下がりながら下げ幅が浅かった県である。
東京は1985年以降のすべての年で最下位である。1980年の1.44から2000年1.07、2005年1.00、2015年に1.24まで戻したあと、2023年は0.99。1を割り込んだのは収録40年で2023年が初めてだ。ただし2023年に1.20を下回るのは東京だけではない。北海道1.06、宮城1.07、京都1.11、神奈川1.13、千葉と埼玉が1.14、秋田1.10、岩手1.16、大阪と栃木が1.19と、11の道府県が1.20未満である。最上位と最下位の差も0.94から0.61へ縮んでおり、低いほうへ全体が寄りながら、ばらつきも小さくなっている。
雑学クイズ
「合計特殊出生率」とは何を表す?
1人の女性が生涯に産むと推定される子の数。その年の年齢別出生率を合計して求める。(出典)
長期的に人口を維持できる合計特殊出生率の水準(人口置換水準)はおおよそいくつ?
約2.07。これを下回ると、移民がなければ人口は長期的に減少していく。(出典)
合計特殊出生率と「粗出生率(人口千対)」の違いは?
粗出生率は人口1000人当たりの出生数。年齢構成の影響を受けにくく、出産の動向を測りやすいのは合計特殊出生率。(出典)
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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ A 人口・世帯(statsDataId: 0000010101, A4103 合計特殊出生率), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。