国別中等教育就学率の推移(1970年〜2024年)

世界銀行 (World Bank) が公開する中等教育総就学率データから、対象期間1970年〜2024年・上位30か国分の年次推移を収録しています。値の単位は%(小数点以下2桁)。総就学率は留年や対象年齢外の在籍を含むため、100%を超える年があります。集計値(地域別・所得階層別)は除外しています。

国別中等教育就学率の推移(1970年〜)

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Source: World Bank — School enrollment, secondary (% gross) (SE.SEC.ENRR) · CC BY 4.0 · accessed 2026-05-07

このランキングについて

この指標について。 「国別中等教育就学率の推移」は 世界銀行 (World Bank) が公開するデータ(指標コード SE.SEC.ENRR)を本ランキングが整形したものです。値の単位は % です。

このチャートの見どころ。 編集部のおすすめは、2024年に値のある16か国がすべて100%を超えているという事実を確かめることだ。120%を超える北欧のバーは、この指標の癖(総就学率は100%を超え得る)そのものを示している。

注意点。 総就学率(GER)は在籍者数を対象年齢人口で割るため、留年や成人の学び直しで100%を超えます。純就学率(NER)とは別物で、120%という値が「全員が学校に居る」以上の意味を持つわけではない点に注意してください。

データから読み取れる傾向

中等教育総就学率 (Gross Enrollment Ratio) は、対象年齢以外の生徒 (留年・編入・成人教育) も含むため 100% を超えることがある指標。上位は北欧 (フィンランド・スウェーデン・デンマーク・ノルウェー) や西欧 (アイルランド・ベルギー) で、120% を超える年もある。これは「学習が長期化する制度設計」 (例: 一部の中等教育機関で 18 歳以上も在籍可能) を反映する。なお日本や韓国もこの水準にあるが、本ランキングの上位30か国には入っていない。

長期トレンドとして、世界全体で中等教育就学率は急上昇を続けている。1960 年代の世界平均は約 30% だったが、2020 年代には 76% 超まで拡大。なお本ランキングは最新年の値が高い順に上位 30 か国を選ぶ設計のため、就学率がまだ低い国はほとんど収録されない(南スーダンが数少ない例外にあたる)。日本や韓国も、値のより高い国々に押し出されて表には現れない。女性教育の普及度合いは合計特殊出生率の低下と強く相関するため、本指標は人口動態予測の重要なインプット指標としても扱われる。

この指標の順位表は、そのまま読むと必ず誤解する。総就学率は在籍者数を対象年齢の人口で割った値なので、留年している生徒や年齢を外れて学び直している人が分子に入り、100%を超える。2024年に値のある16か国は、上から下まで全部が100%超だ。首位のモナコが158.55%、最下位のエストニアでも108.54%である。「就学率158%」は生徒が定員の1.6倍いるという意味ではなく、対象年齢外の在籍者がそれだけ多いという意味にすぎない。

収録国数の変動も大きい。値のある国は1970年にわずか2か国、1988年で6か国、2000年に12か国、2015年の26か国が最多で、2024年は16か国に減る。1970年の「首位」はウルグアイの59.66%だが、これはその年に値のある2か国のうち高いほうという意味でしかない。左端の順位に世界的な意味はなく、右端も報告の届いた16か国のあいだの順位である。

それでも長期の変化は読み取れる。30か国の平均は1970年の32.71%から2024年の123.76%へ上がった。2006年の時点では首位のベルギーが158.69%だった一方、19か国の下位はコスタリカの85.96%やトルコの88.55%で、100%に届かない国がまだ混じっていた。それが2024年には全部が100%を超える。中等教育を「全員が通るもの」として設計する国が、この20年で増えたということである。

なお顔ぶれには小国・属領が多く含まれる。モナコ、セントクリストファー・ネイビス、アルバ、タークス・カイコス諸島、シント・マールテン、リヒテンシュタインといった人口の小さな地域では、数十人の在籍者の増減で比率が大きく動く。人口規模の違う国を同じ比率で並べる指標では、上位に小国が集まりやすいという構造的な癖がある点も押さえておきたい。

雑学クイズ

「中等教育」とは、日本の学校制度でいうとどの段階にあたる?

中学校・高校にあたる段階(前期・後期中等教育)。初等教育(小学校)と高等教育(大学)の間に位置する。(出典

就学率の指標で「総就学率(GER)」が100%を超えることがあるのはなぜ?

留年や、年齢より早い・遅い就学により、本来の年齢層以外の生徒が分子に含まれるため。年齢相当の在学を見る純就学率(NER)とは区別される。(出典

「質の高い教育をみんなに」を掲げる、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の教育目標は第何目標?

目標4(SDG 4)。2030年までにすべての人に包摂的で公平な質の高い教育を、と定めている。(出典

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出典: World Bank「School enrollment, secondary (% gross)」(SE.SEC.ENRR), CC BY 4.0。