都道府県別刑法犯認知件数の推移(2006年〜2016年)

警察庁「犯罪統計」第3表「刑法犯総数 都道府県別 認知・検挙件数」(statsDataId: 0003195002, 認知件数のみ抽出)から、対象期間2006年〜2016年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は千件(小数点以下1桁)。人口比較ではなく絶対数です。集計値(全国・方面別)は除外しています。

都道府県別刑法犯認知件数の推移(2006年〜)

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Source: 警察庁 犯罪統計 第3表 刑法犯総数都道府県別 (statsDataId: 0003195002, cat01=100) · Government of Japan Standard Terms of Use 2.0 (CC BY 4.0-compatible) · accessed 2026-05-07

最新のランキング(2016年)

Latest snapshot (2016)
Rank Name Value (千件)
1 東京都 134.60
2 大阪府 122.10
3 愛知県 70.30
4 埼玉県 69.50
5 神奈川県 58.10
6 千葉県 57.30
7 兵庫県 53.20
8 福岡県 46.60
9 北海道 32.00
10 茨城県 26.60

このランキングについて

本ランキングは、刑法犯の認知件数(千件)を都道府県別に2006年から収録したものです。警察が認知した事件の件数で、人口当たりではなく絶対数です。

データから読み取れる傾向

最新年の上位は東京(134.6千件)・大阪・愛知・埼玉・神奈川と人口の多い都市部が並ぶ。下位は秋田・鳥取・島根。人口が多く人の往来が激しい都市ほど件数が多いのは自然だが、このチャートの本当の主役は全県に共通する急減トレンドだ。

2006年の東京は244.6千件だったのが、収録期間の終わり(2016年)には134.6千件へとほぼ半減している。これは東京に限らず全国的な現象で、刑法犯認知件数は2002年のピーク(全国約285万件)以降、一貫して減り続けてきた。防犯カメラの普及、地域防犯活動、少子化による若年層の減少など複数の要因が挙げられる。編集部としては、この『全員が大きく下がる』チャートは、体感治安の悪化が語られがちな一方で統計上はむしろ安全になってきたという、印象とデータのギャップを示す好例だと考えている。

減少幅を県別に見ると、全県が同じ方向に動きながら、その速さには倍近い差がある。最も減ったのは大分で、2006年の11.8千件から2016年の4.1千件へと65%減。逆に最も減り方が緩やかだった茨城でも47.2千件から26.6千件へ44%減っており、10年で「4割以上減った」ことが全国共通の最低ラインだった。首位の東京は244.6千件から186.4千件(2011年)を経て134.6千件へ——ちょうど中間年でも直線的に下がり続けており、この減少が一時的な揺り戻しではなく持続的なトレンドだったことが分かる。順位の入れ替わりはほとんどなく、減少幅の差が大分(34位→42位)や栃木(14位→19位)の相対的な後退として現れる程度だ。

数字を読むうえで欠かせない注意が二つある。第一に「認知件数」は警察が把握した件数であり、被害届の出されない犯罪(いわゆる暗数)は含まれない。防犯意識の高まりで届出率が上がれば認知件数は増えるし、逆もある——この統計は犯罪の総量ではなく「警察に見えている犯罪の量」を測る指標だ。第二に、刑法犯認知件数の大半は窃盗が占めており、その減少が全体の減少をほぼ説明する。自動車や住宅の防犯性能の向上、電子決済の普及による現金保有の減少といった、犯罪の機会そのものを減らす変化が効いていると考えられている。

編集部として補足しておきたいのは、本ページの収録が2006〜2016年の10年間にとどまる点だ。全国の刑法犯認知件数はこの後も減少を続けて2021年に戦後最少を記録し、その後は増加に転じたと報じられている。つまりこのチャートが描くのは「大減少期」の10年であって、現在進行形の治安の全体像ではない。犯罪統計を読むときは、必ず対象期間と指標の定義を確かめてほしい。また本ページは件数の絶対値であり、人口10万人あたりの発生率で見れば順位は入れ替わる。人口が集中する東京・大阪が上位に来るのは半ば当然で、「危険な県ランキング」として読むのは誤りだ。県境をまたぐ通勤・通学・観光の人流も、その土地で起きる犯罪の量に影響する。人口比で見れば、上位と下位の差は絶対数ほど劇的ではなくなる。

雑学クイズ

警察が事件の発生を把握することを統計用語で何という?

認知。被害届や通報などで警察が事件として把握した件数が「認知件数」で、犯罪統計の基本となる。(出典

認知した事件のうち、犯人を特定・検挙できた割合を何という?

検挙率。認知件数に対する検挙件数の割合で、警察活動の指標のひとつとされる。(出典

刑法に触れる犯罪を、道路交通法違反などと区別して何と呼ぶ?

刑法犯。窃盗・暴行・詐欺などが含まれ、犯罪統計の中心的なカテゴリ。(出典

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出典: 警察庁「犯罪統計」第3表 刑法犯総数 都道府県別 認知件数(statsDataId: 0003195002), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。