総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ H 居住)」の指標 H1800「着工新設住宅戸数」から、対象期間1975年〜2024年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は千戸(小数点以下2桁)。集計値(全国)は除外しています。
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このランキングについて
この指標について。 「都道府県別新設住宅着工戸数の推移」は 総務省統計局 (e-Stat) が公開するデータ(e-Stat 統計表 ID 0000010108)を本ランキングが整形したものです。値の単位は 千戸 です。
このチャートの見どころ。 編集部のおすすめは、消費税率引き上げの前年に着工が膨らむ「政策の山」を探すことだ。全国計は1996年に1,630千戸へ伸びた翌1997年が1,341千戸、2013年に987千戸へ伸びた翌2014年が880千戸と、山と谷が対で現れる。全県が景気と同方向に動く指標だからこそ、山谷のタイミングのそろい方が見ものになる。
注意点。 新設住宅着工戸数は建築工事の着工時点で計上され、完成・入居とは時期がずれます。持家・貸家・分譲の内訳で動きが大きく異なる(貸家は税制の影響で振れやすい)ため、総数だけで住宅需要を判断しない方が安全です。
データから読み取れる傾向
新設住宅着工戸数の上位は人口規模に強く連動し、東京・神奈川・大阪・愛知・埼玉・千葉・福岡・兵庫が常連。住宅着工は景気指標としても重要視され、消費税増税の駆け込み需要 (1997・2014・2019) や景気後退局面でくっきりした山谷を作る。リーマンショック (2008〜2009) では全国で着工が約 3 割減、その後の超低金利政策で 2013〜2017 年に持ち直したのが本ランキングの年次推移で見える。
絶対値の傾向として、全 47 都道府県で長期的に着工数は減少基調にある。人口減少と空き家増加の同時進行が背景にあり、特に地方圏の小規模県 (鳥取・島根・高知・徳島) では絶対値が半分以下になる年もある。一方、東京 23 区周辺は再開発の継続でほぼ横ばいから微減で踏みとどまっており、人口集中地域とそれ以外の格差が拡大している。コロナ禍 (2020〜2021) では在宅勤務の普及で郊外住宅の需要が一時的に増えたが、長期トレンドの下落基調を変えるほどではなかった。
47都道府県の合計を追うと、この指標がいかに縮んだかがわかる。1975年の1,428千戸から1987年の1,729千戸でピークを打ち、1996年1,630千戸を最後の山として下がり続け、2009年に775千戸で底。2024年は816千戸で、ピークの47%にとどまる。1975年より2024年の着工が多い県は、47都道府県のなかにひとつもない。減少幅が大きいのは北海道の−52.03千戸(0.37倍)、静岡−29.38(0.40倍)、埼玉−28.83、兵庫−27.76である。
半分以下になった県が多いなかで、比較的踏みとどまったのは大都市圏だ。東京は145.54千戸から129.57千戸へ0.89倍、大阪は96.10から71.93へ0.75倍、神奈川は0.73倍。一方で島根は0.47倍、福井は0.51倍、山梨は0.57倍まで落ちた。順位でも熊本が25位から15位、沖縄が27位から18位へ上がる一方、秋田は30位から43位、青森は29位から39位へ下げている。着工は人口の動きより先に反応するため、地方の縮小がここでは強く出る。
消費税率の引き上げ前後の動きは、年次データではっきり見える。1996年の1,630千戸から1997年は1,341千戸へ18%減、2013年の987千戸から2014年は880千戸へ11%減。いずれも引き上げの前年に駆け込みで積み上がり、翌年に反動で落ちる形だ。ただし2019年10月の引き上げのときは、2018年953千戸に対し2019年が884千戸で、前年より減っている。同じ制度変更でも、住宅着工への効き方は毎回同じではない。
近年は狭い幅で横ばいが続いている。2020年812千戸、2021年866、2022年861、2023年800、2024年816。2009年の底からほとんど回復しないまま、80万戸台で15年ほど推移してきたことになる。なお本指標は着工の時点で計上されるため、完成や入居とは時期がずれる。また持家・貸家・分譲で動きがまったく異なり、とくに貸家は税制の影響で振れやすい。総数だけを見て住宅需要を判断しないほうが安全である。
雑学クイズ
新設住宅着工戸数(建築着工統計)を所管している省庁は?
国土交通省。新しく着工された住宅の戸数を毎月把握し、公表している。(出典)
住宅着工戸数が景気の「先行指標」とされるのはなぜ?
住宅投資は景気の早い段階で動き、家具・家電など関連消費にもつながるため、景気の先行きを映しやすい。(出典)
新設住宅は利用関係で分類される。代表的な区分を挙げると?
持家・貸家・分譲住宅(ほかに給与住宅)。どの需要が伸びているかを見るために区分される。(出典)
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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ H 居住(statsDataId: 0000010108, H1800 着工新設住宅戸数), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。