総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ C 経済基盤)」の指標 C350102「小売業年間商品販売額」から、対象期間1975年〜2022年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は兆円(小数点以下2桁)。集計値(全国)は除外しています。
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チャートの操作方法
「再生 / 一時停止」で年次アニメーションを開始・停止、年スライダーで任意の年へ移動、速度セレクタ(0.5×/1×/2×)で再生速度を変更できます。各年は上位12件を表示し、収録データは最新年の上位47件です。
このランキングについて
この指標について。 「都道府県別小売販売額の推移」は 総務省統計局 (e-Stat) が公開するデータ(e-Stat 統計表 ID 0000010103)を本ランキングが整形したものです。値の単位は 兆円 です。
このチャートの見どころ。 編集部のおすすめは、2006年から2011年にかけて47都道府県すべてが下がる場面と、2020年に41都道府県が下がる場面を見比べることだ。東京のシェアが1996年の12.1%から2022年の15.0%へ高まっていく「買い物の集中」も見どころになる。
注意点。 小売販売額は店舗での販売を集計したもので、ネット通販の拡大分は十分に捕捉できません。商業統計から経済センサスへの調査体系の移行に伴い、調査年によって対象範囲が異なり、系列が滑らかにつながらない箇所があります。
データから読み取れる傾向
小売販売額の上位は東京・大阪・神奈川・愛知・埼玉・千葉・福岡といった大都市圏で、人口規模におおむね比例する。東京都は2022年で全国小売販売額の15.0%を1都だけで占めており、これは人口比 (約 11 %) より高い。背景には観光・出張・買い物目的での流入購買と、本社機能集中による所得集積がある。神奈川・愛知も人口比以上の販売額となる。
長期トレンドとしては、2006年から2011年にかけて47都道府県すべてが下落し、2020年にも41都道府県が下落したあと2021年・2022年に回復する、というマクロ景気指標の典型的な動きが見える。なお本系列は調査年のみを収録しているため、2008年・2009年・2014年といった年の値そのものが存在しない点には注意したい。地方圏の販売額は人口減少と高齢化に伴い緩やかな下落基調にあり、特に小規模県 (鳥取・島根・高知) では絶対値の縮小幅が大きい。EC (ネット通販) 普及により「店頭販売額」としての本指標は近年の小売市場全体を完全には捉えられない点に留意したい。
47都道府県の合計を収録年ごとに足し上げると、山の位置がはっきりする。1975年の56.1兆円から増え続けて1996年に147.8兆円でピークを打ち、そこから下がって2011年の114.9兆円が底。2015年に145.1兆円まで戻り、2022年も145.1兆円である。つまり四半世紀を経ても1996年の水準にはまだ届いていない。2022年時点で自らの過去最高を下回っている県は47のうち40に達する。
ただしこの合計を素直な時系列として読むのは危険だ。収録年は1975年から1996年までが3年おき、その後は1998・2001・2003・2006・2011・2013・2015年と不規則で、2018年以降だけ毎年になる。しかも2011年の114.9兆円と2015年の145.1兆円のあいだには30兆円の開きがあり、4年で26%増えたと考えるより、値を供給する調査そのものが変わったと考えるほうが自然である。商業統計調査から経済センサス、さらに経済構造実態調査へと系列が移った時期にあたる。
個々の県では、1975年より2022年の販売額が少ない県はひとつもない。増加額の上位は東京の+14.16兆円、神奈川+5.87、埼玉+5.57、大阪+5.56。倍率で見ると埼玉が3.86倍で最大、次いで神奈川2.90倍、東京2.85倍と、首都圏が伸びを独占している。逆に伸びが小さいのは島根(1.86倍)・高知(1.97倍)・鳥取(2.07倍)で、絶対額でも0.7兆円前後にとどまる。
東京への集中は一本調子では進んでいない。全国に占める東京のシェアは1975年に13.7%、1996年には12.1%まで下がり、2011年13.3%、2022年に15.0%と近年になって高まった。バブル期までは地方の伸びが東京を上回っていたことになる。最上位と最下位の差は7.36兆円から21.20兆円へ広がった。順位の変動は小さく、沖縄が43位から28位、滋賀が38位から26位へ上がった一方、秋田は30位から39位へ下げている。
雑学クイズ
「小売業」と「卸売業」の違いは?
小売業は最終消費者に商品を売る業態、卸売業は小売業者や企業に売る業態。本指標は小売の販売額。(出典)
小売・卸売の販売額などを調べてきた基幹統計「商業統計」は、現在どの調査に引き継がれた?
経済構造実態調査(経済センサスを含む経済構造統計)。長く続いた商業統計を引き継いでいる。(出典)
ある店舗や商業地が顧客を集める地理的な範囲を何という?
商圏。人口や交通の便で広さが変わり、小売販売額の地域差にも影響する。(出典)
あわせて読みたい
- 都道府県内総生産の推移 — 経済規模との対応関係。
- 都道府県別総人口の推移 — 販売額の母数となる人口。
出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ C 経済基盤(statsDataId: 0000010103, C350102 小売業年間商品販売額), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。