国別研究開発費(GDP比)の推移(1996年〜2023年)

世界銀行とUNESCOが公開する「研究開発費の対GDP比」データから、対象期間1996年〜2023年・上位30か国分の年次推移を収録しています。国の研究投資水準を示す代表的指標で、イスラエル・韓国・スウェーデン・米国・日本などが上位常連です。集計値(地域別・所得階層別)は除外しています。

国別研究開発費(GDP比)の推移(1996年〜)

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Source: World Bank / UNESCO — R&D expenditure (% of GDP) (GB.XPD.RSDV.GD.ZS) · CC BY 4.0 · accessed 2026-05-11

このランキングについて

本ランキングは、World Bank の研究開発費(対GDP比・%)を1996年から年次で収録したものです。国がGDPのどれだけを研究開発(R&D)に投じているかを示し、最新年の比率が高い順に上位30か国を対象としています。

データから読み取れる傾向

最新年の上位はイスラエル(6.4%)・リヒテンシュタイン・韓国・スウェーデン・米国。イスラエルと韓国の突出は、天然資源に乏しい国が技術立国を国家戦略として選んだ結果だとしばしば説明される。イスラエルはスタートアップとハイテク軍事技術、韓国はサムスンなど企業の巨額投資が牽引する。

興味深いのは、1996年の首位が日本(2.6%)だったことだ。当時の日本は世界最高水準のR&D比率を誇ったが、その後イスラエル・韓国に追い抜かれた。日本の比率自体は大きく下がっていないが、競争相手がより急速に投資を増やした。編集部としては、研究開発費は『未来への投資』であり、特許出願件数のランキングと並べると、投資が成果(知財)に結びついているかという次の問いが見えてくると考えている。

日本の位置づけを数字で追うと、指標の読み方が変わる。1996年の2.64%(1位)に対し2023年は3.44%(6位)で、比率としては0.8ポイント上げている。それでも5つ順位を落としたのは、他国がもっと速く上げたからだ。米国も2.45%から3.45%へ1ポイント上げながら4位から5位へ下がった。この表では、投資を増やしても順位が下がるということが普通に起きる。

伸び率で最大は中国の4.6倍(0.56%→2.58%)で、1996年には23か国中22位と下から2番目だった国が15位まで上がった。ただし対GDP比であることに注意したい。中国はこの間にGDP自体が大きく膨らんでいるため、研究開発費の絶対額の伸びは比率の伸びよりはるかに大きい。比率のランキングは「経済のなかで研究にどれだけの重みを置いているか」を測るもので、投じた金額の大きさとは別の話である。

下げた国も見ておきたい。1996年と2023年の両方に値がある国のうち、比率が下がったのはフランスだけ(2.23%→2.18%)で、順位は6位から17位へ落ちた。カナダは1.61%から1.81%へ上げながら13位から22位へ、オランダは9位から16位へ、スペインは20位から28位へ、フィンランドに至っては3位から11位へ後退している。北欧・西欧の一角が相対的な地位を明け渡した30年だった。

収録国数は1996年の23か国から2023年の28か国へ増えており、初期の年ほど線が少ない。2位のリヒテンシュタイン(6.01%)は最新年付近にしか値がなく、折れ線としてはほぼ点でしか現れない。人口4万人規模の国では少数の企業の動向が比率を大きく動かすため、上位に並んでいても他国と同じようには比べられない。30か国の平均は1.65%から2.79%へ上がっている。なお1996年には値のない国が複数あるため、当時の「23か国中の順位」と現在の「28か国中の順位」を単純に引き算するのは正確ではない。本文で挙げた順位はいずれも、その年に値のある国だけを並べ直したものである。研究開発費の統計は各国の報告に依存しており、企業・大学・政府のどこまでを集計に含めるかにも差がある点は頭に入れておきたい。

雑学クイズ

研究開発を指す英語の略称は?

R&D(Research and Development)。新製品・新技術を生み出すための研究・開発活動を指す。(出典

天然資源に乏しい国が、教育や技術で経済を発展させる国家戦略を何と呼ぶことがある?

技術立国(科学技術立国)。日本・イスラエル・韓国などが掲げてきた。(出典

発明を一定期間保護し、研究開発のインセンティブとなる知的財産権は?

特許(特許権)。発明者に一定期間の独占権を与えることで技術開発を促す。(出典

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出典: World Bank / UNESCO「R&D expenditure (% of GDP)」(GB.XPD.RSDV.GD.ZS), CC BY 4.0。