国別外国人観光客数の推移(1995年〜2020年)

世界銀行 (World Bank) が公開する国際観光客数データから、対象期間1995年〜2020年・上位30か国分の年次推移を収録しています。値の単位は百万人(小数点以下2桁)。COVID-19 の影響により2020年以降に大きな変動があります。集計値(地域別・所得階層別)は除外しています。

国別外国人観光客数の推移(1995年〜)

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Source: World Bank — International tourism, number of arrivals (ST.INT.ARVL) · CC BY 4.0 · accessed 2026-05-07

このランキングについて

この指標について。 「国別外国人観光客数の推移」は 世界銀行 (World Bank) が公開するデータ(指標コード ST.INT.ARVL)を本ランキングが整形したものです。値の単位は 百万人 です。

このチャートの見どころ。 編集部のおすすめは2020年の断崖だ。米国は前年の165.48百万人から45.04百万人へ、中国は162.54百万人から30.40百万人へ落ちている。ただし本系列は2020年が最終年で、その後の回復は含まれない。フランスの不動の首位も確かめてほしい。

注意点。 国際観光客数は「宿泊を伴う入国者」の集計が基本ですが、日帰り客や乗り継ぎ客の扱いは国により異なります。陸続きで国境往来が容易な欧州は数字が大きく出やすく、島国と単純比較はできない点に留意してください。

データから読み取れる傾向

国際観光客数の首位は長らくフランスが独走しており、本系列では2019年に217.88百万人を記録している。よく引用される「年間8,000〜9,000万人」とは桁が違うが、これは集計の基準が国によって異なるためだ(後述)。次いでスペイン・米国・中国・イタリアが続く。フランスは欧州中央部の地理的優位、世界遺産の多さ、ビザ手続きの簡便さ (シェンゲン圏) などが背景。なお本ランキングは最新年の値が大きい順に上位30か国を選ぶ設計のため、日本は収録対象に入っていない。

長期トレンドで圧倒的に目立つのはコロナ禍 (2020) の急減で、収録国の多くが6〜8割減を記録した。ただし本系列は2020年が最終年であり、その後の回復局面は含まれていない。しかも2020年に値がある国は30か国のうち17か国しかなく、この年の順位は報告が届いた国だけの並びである点にも注意したい。観光業はサービス輸出の主要部門で、経済規模との関連でも注目される。

この系列を読むときは、値の大きさに驚く前に集計の基準を疑ってほしい。米国は2005年に71.48百万人だったのが、翌2006年には183.18百万人になっている。1年で2.6倍になる観光需要はありえず、これは数え方が変わったと考えるほかない。国際観光客数は、宿泊を伴う旅行者だけを数える国と、日帰りの越境者や通過客まで含める国が混在している。同じ表に並んでいても、国ごとに物差しが違うのである。

フランスの数字も同じ事情で説明がつく。本系列のフランスは1996年に148.26百万人、2019年には217.88百万人に達する。一般に引用される「年間8,000〜9,000万人」の2倍以上だ。欧州大陸の中心にあり陸路の越境が日常的な国では、通過や日帰りを含めるかどうかで数字が倍以上変わる。島国と陸続きの国を同じ表で比べることの難しさが、ここに端的に表れている。

収録国数も年によって違う。値のある国は1995年から2002年まで24か国、2005年に28か国、2015年から2018年は30か国そろい、2020年は17か国しかない。左端と右端では母集団が異なるため、「30か国中の順位」という言い方が成り立つのは2015年から2018年の4年間だけである。1995年の首位がメキシコ(85.45百万人)でポーランド(82.24百万人)が2位というのも、この母集団と基準の混在を踏まえて見る必要がある。

そのうえで2020年の落ち込みは圧倒的だ。米国は2019年の165.48百万人から45.04百万人へ73%減、中国は162.54百万人から30.40百万人へ81%減、スペインは126.17百万人から36.41百万人へ71%減。フランスでさえ217.88百万人から117.11百万人へほぼ半減した。これほど多くの国が同じ年に同じ方向へ大きく動く場面は、ほかの指標ではめったに見られない。ただし本系列は2020年で終わっており、そこからの回復はこのチャートには含まれていない。

雑学クイズ

国際観光に関する統計や政策を担う国連の専門機関は?

国連世界観光機関(UN Tourism、旧UNWTO)。スペイン・マドリードに本部を置く。(出典

外国人が日本を訪れる旅行(訪日旅行)を指して、日本でよく使われるカタカナ語は?

インバウンド。観光による外貨獲得は、モノを輸出しないことから「見えざる輸出」とも呼ばれる。(出典

2020年に世界の国際観光客数が史上最大の落ち込みを記録した原因は?

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック。渡航制限により前年比で7割前後の激減となった。(出典

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出典: World Bank「International tourism, number of arrivals」(ST.INT.ARVL), CC BY 4.0。