都道府県別転出率の推移(2014年〜2024年)

総務省統計局「社会・人口統計体系(都道府県データ・基礎データ A 人口・世帯)」の指標 A5104「転出者数」を A1101「総人口」で除して千倍した転出率データから、対象期間2014年〜2024年・47都道府県分の年次推移を収録しています。値の単位は人口千対(‰, 小数点以下2桁)。集計値(全国)は除外しています。

都道府県別転出率の推移(2014年〜)

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Source: 総務省統計局 — 社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ A 人口・世帯 (statsDataId: 0000010101, A5104/A1101×1000) · Government of Japan Standard Terms of Use 2.0 (CC BY 4.0-compatible) · accessed 2026-05-07

最新のランキング(2024年)

Latest snapshot (2024)
Rank Name Value (‰)
1 東京都 26.96
2 千葉県 24.96
3 京都府 24.82
4 埼玉県 22.70
5 神奈川県 22.45
6 佐賀県 22.01
7 茨城県 21.82
8 長崎県 21.72
9 滋賀県 21.61
10 三重県 21.09

このランキングについて

本ランキングは、人口千人当たりの転出者数(転出率・‰)を都道府県別に2014年から年次で収録したものです。他の都道府県へどれだけ人が流出しているかを示す指標です。

データから読み取れる傾向

最新年の首位は東京(26.96‰)で、千葉・京都・埼玉・神奈川が続く。意外に思えるかもしれないが、人を最も集める東京は、同時に人を最も送り出す県でもある。大都市は進学・就職・転勤・結婚といったライフイベントのたびに人が激しく入れ替わる「回転の速い」場所だからだ。最下位は北海道(11.81‰)で、流出も少ない。

転出率の上位が転入率の上位とほぼ重なるのが、この指標のいちばんの発見だろう。人口移動は「動く県」と「動かない県」に分かれており、都市部は双方向に激しく、地方は双方向に静かだ。編集部としては、転出率だけを取り出して「人口流出が深刻」と読むのは早計だと注意を促したい。地方で問題になるのは転出の絶対水準ではなく、転入で補えない差し引きの流出(純移動のマイナス)の方だ。純移動率と並べて初めて、過疎の実像が見えてくる。

この11年で転出率を最も伸ばしたのは石川で、16.03‰から20.26‰へ上がり33位から16位へ動いた。ただし2014年から毎年のように上がっており、突然の変化ではない。年次で見ると最大の伸びは2023年(18.91‰)から2024年(20.26‰)で、2024年1月に能登半島地震が起きた年にあたる。群馬(16.01‰→19.87‰、34位→19位)や富山(12.86‰→15.88‰)も同じ時期に大きく上げた。

転出率は全国的に上がっている。47都道府県の平均は2014年の17.75‰から2023年の19.29‰でピークを打ち、2024年は19.21‰。同じ期間に転入率の平均も16.31‰から17.35‰へ上がっており、流出と流入の両方が増えたことになる。人口が減るなかで移動が減ったわけではなく、むしろ動く人の割合は増えた10年だった。

東京の線は独特の形をしている。転出率のピークは2021年の29.60‰で、これは転入率が最も低かった年(29.99‰)と同じ年だ。コロナ禍のこの2年間だけ、東京は「入りにくく出やすい」県になっていたことになる。2024年は26.96‰まで戻り、2014年の26.54‰にほぼ並んだ。出入りの激しさという点では、東京は元の姿に戻っている。

11年で転出率が下がった県は宮崎(19.86‰→19.03‰)・秋田(15.71‰→14.90‰)・青森・奈良の4県しかない。しかしこの4県はいずれも順位を落としており、宮崎は10位から26位、秋田は35位から45位へ下げた。転出が減ったのに順位が下がるのは、他県の転出がそれ以上に増えたからだ。順位表だけを見ていると、実際の動きと逆の印象を受けかねない。加えて、この系列は2014年からの11年分しかない点にも留意したい。高度成長期の集団就職やバブル期の大移動はこのチャートに入っておらず、ここで見えているのは人口減少が始まったあとの日本の移動である。長い射程で人の動きをとらえたい場合は、総人口や人口増減率の系列と併せて読んでほしい。転出率という一枚の絵だけでは、県が縮んでいるのかどうかまでは分からない。同じことは転入率のページについても言える。

雑学クイズ

人口流出などで地域社会の維持が難しくなった状態を指す言葉は?

過疎。1970年の過疎地域対策緊急措置法以来、たびたび特別法で対策が講じられてきた。(出典

住民の半数以上が65歳以上となり、共同体の維持が困難になった集落を何という?

限界集落。社会学者の大野晃が提唱した概念で、過疎地域の課題を象徴する言葉として広まった。(出典

転出が転入を上回って人口が減ることを、自然減に対して何という?

社会減。出生・死亡による自然増減に対し、転入・転出の差による増減を社会増減と呼ぶ。(出典

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出典: 総務省統計局「社会・人口統計体系」都道府県データ A 人口・世帯(statsDataId: 0000010101, A5104÷A1101×1000 で算出), 政府標準利用規約 2.0(CC BY 4.0 互換)。