FAO(国連食糧農業機関)のデータを Our World in Data 経由で取得した国別カカオ豆生産量データから、対象期間1961年〜2024年・上位30か国分の年次推移を収録しています。値の単位は千トン(小数点以下2桁)。集計値(地域別・所得階層別)は除外しています。
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チャートの操作方法
「再生 / 一時停止」で年次アニメーションを開始・停止、年スライダーで任意の年へ移動、速度セレクタ(0.5×/1×/2×)で再生速度を変更できます。各年は上位12件を表示し、収録データは最新年の上位30件です。
このランキングについて
この指標について。 「国別カカオ豆生産量の推移」は Our World in Data(多くは World Bank・国連等の公的統計を再公開した二次データ) が公開するデータ(OWID Grapher slug “cocoa-bean-production”、原典 FAO)を本ランキングが整形したものです。値の単位は 千トン です。
このチャートの見どころ。 編集部のおすすめは1970年代末〜80年代のガーナとコートジボワールの首位交代劇だ。以降の独走で世界の4割を一国が握るに至る集中の物語は、2023〜24年のココア価格高騰の伏線として読むことができる。
注意点。 各国の統計整備状況には差があり、特に古い年や小規模国では推計値・補間値が混在することがあります。直近年の値はその後の改定で修正されることがあります。
データから読み取れる傾向
カカオの原産地は中南米だが、現在の生産の主役は西アフリカだ。1960 年代の首位はガーナで、1970 年代末〜1980 年代に隣国コートジボワールが農地拡大と輸出振興で逆転。以降コートジボワールは独走を続け、最新年は約 189 万トンと世界生産の 4 割前後を占める。ガーナと合わせた西アフリカ 2 か国だけで世界の半分以上という極端な集中構造が、このレースの基本形になっている。
近年の動きでは、病害と天候不順に苦しむガーナが減産で順位を下げ、インドネシア(1990 年代に急伸した後やや減少)やエクアドル(高品質カカオで急成長中)と 2 位グループを争う展開になっている。2023〜24 年には西アフリカの不作からココア国際価格が史上最高値圏まで高騰し、チョコレートの値上げとして消費者にも波及した。生産国の偏りと気候リスクがそのまま価格に跳ね返る構造は、コーヒーと並ぶ熱帯商品作物の宿命といえる。
コートジボワールの伸びは、この表のほかのどの国とも違う。1961年の85.0千トンから2024年の1,890.44千トンへ22.24倍になり、順位は4位から1位へ。2024年時点で30か国合計5,209千トンの36.3%を1国で占める。1961年の首位はガーナの415.2千トンで、当時のコートジボワールはその5分の1にすぎなかった。半世紀余りで、生産の中心が隣国へそっくり移ったことになる。
倍率で見ればインドネシアがさらに急だ。1961年の1.03千トンから2024年の632.7千トンへ614倍になり、21位から2位へ上がった。1980年代から作付けを広げた結果で、2003年には695.36千トンまで伸びている。エクアドルも44.1千トンから403.7千トンへ9.15倍で4位に入った。ウガンダは28位から12位、インドは30位から15位、ペルーは17位から8位へと、アフリカ・アジア・南米に生産地が広がりつつある。
注目したいのは、30か国の合計が2021年の5,755千トンをピークに減っていることだ。2022年5,607、2023年5,109、2024年5,209千トンと、直近3年は頭打ちから減少に転じている。とくにガーナの落ち込みが大きく、2021年の1,047.38千トンから2022年683.3、2023年653.7、2024年530.0千トンへ、3年でほぼ半減した。この時期はカカオの国際価格が過去にない水準まで上がった時期と重なる。
逆に長期で減った国もある。サントメ・プリンシペは1961年の9.1千トンから2024年の4.0千トンへ0.44倍になり、13位から28位へ落ちた。ハイチは18位から29位、メキシコは8位から18位、フィリピンは15位から25位、ベネズエラは9位から17位、トーゴは11位から19位である。かつての産地が退き、少数の国に集中していく——上位の伸びだけを見ていると気づきにくい、この表のもう一つの動きだ。
雑学クイズ
カカオの学名「テオブロマ・カカオ」はどんな意味?
ギリシャ語で「神々の食べ物」。18世紀に分類学者リンネが命名した。カカオはマヤ・アステカ文明では貨幣や儀式用の飲料として使われていた。(出典)
カカオの栽培に適した、赤道を挟む帯状の地域を何と呼ぶ?
カカオベルト。おおむね赤道の南北緯20度以内の高温多湿地帯で、西アフリカ・東南アジア・中南米の産地はすべてこの帯に収まる。(出典)
日本のカカオ豆輸入の約7割を占める相手国は?
ガーナ。明治・ロッテ・森永などの「ガーナ産カカオ」表記でもなじみ深く、日本のチョコレートの味の基準になっている。(出典)
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出典: Our World in Data「Cocoa bean production」(原典 FAO), CC BY 4.0。