国別1人当たり肉供給量の推移(1961年〜2023年)

FAO 食料需給表 (Food Balance Sheets) のデータを Our World in Data 経由で取得した1人当たり年間食肉供給量データから、対象期間1961年〜2023年・上位30か国分の年次推移を収録しています。値の単位はkg/年(小数点以下2桁)。供給量(supply)は実際の摂取量とは異なります。集計値(地域別・所得階層別)は除外しています。

国別1人当たり肉供給量の推移(1961年〜)

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Source: Our World in Data — Meat supply per person (FAO Food Balance Sheets) · CC BY 4.0 · accessed 2026-05-07

このランキングについて

この指標について。 「国別1人当たり肉供給量の推移」は Our World in Data(多くは World Bank・国連等の公的統計を再公開した二次データ) が公開するデータ(OWID Grapher slug “meat-supply-per-person”)を本ランキングが整形したものです。値の単位は kg/年 です。

このチャートの見どころ。 編集部のおすすめはセントビンセント・グレナディーンのバーだ。1961年の8.70kgから2023年の118.46kgへ13.62倍、24位から6位へ——このレースでもっとも劇的な駆け上がりになっている。長く上位だった香港が2020年の145.26kgから2023年に107.43kgへ落ちる動きも見どころだ。

注意点。 「供給量」は生産+輸入−輸出などから求めた食料需給ベースの値で、実際に口に入った消費量ではありません。廃棄や外食・観光客の消費も含まれるため、香港の突出した数値はこの統計上の性質によるものです。

データから読み取れる傾向

2023 年の首位はトンガ (156.93 kg)、次いでモンゴル (136.14)・マーシャル諸島 (125.62)・米国 (122.06)・マカオ (121.23)。香港は 107.43 kg で 14 位である。上位に小さな島嶼国や特別行政区が並ぶのは、「家庭での消費 + 外食産業 + 観光客消費」が小さい人口で割られるためで、純粋な国民消費量ではない (統計の制約)。米国・オーストラリア (116.78) は西洋諸国の典型的な高肉食パターンにあたる。

長期トレンドとして、1 人当たり肉供給量は経済成長と相関して増加している。この 30 か国の平均も 1961 年の 51.38 kg から 2023 年の 107.90 kg へ倍増した。なお本ランキングは最新年の値が高い順に上位 30 か国を選ぶ設計のため、供給量が 90 kg に届かない国は収録されない。日本 (約 50 kg)・中国・インドといった大国が表に現れないのはそのためで、世界全体の傾向を見たい場合はこの 30 か国が「上澄み」であることを踏まえて読む必要がある。

この表でいちばん動いたのはセントビンセント・グレナディーンだ。1961年の8.70kgから2023年の118.46kgへ13.62倍、順位は24位から6位である。1961年には30か国のなかで最も少なかった国が、いまは上から6番目にいる。マカオも30.27kgから121.23kgへ4.00倍で14位から5位、サモアは26.28kgから109.04kgへ4.15倍、ポルトガルは20.08kgから99.32kgへ4.95倍になった。

逆に、ほとんど増えなかった国は順位を落とした。モンゴルは1961年に141.22kgで首位だったが、2023年は136.14kgで2位。62年で5.08kg減っており、この30か国で唯一の減少である。カナダは7位から26位、アイスランドは6位から23位、ニューカレドニアは11位から28位、アイルランドは10位から22位、デンマークは8位から16位へ下げた。出発点が高かった国ほど伸びしろが小さいという構図がここにも出ている。

香港の動きは注意して見たい。1961年の40.76kgから2000年124.33kg、2010年134.87kg、2020年145.26kgまで上がり続けたあと、2023年は107.43kgで14位に下がっている。3年で37.83kg、26%の減少である。供給量は生産と輸入から輸出などを差し引いて求めるため、観光客や通過貿易の変動がそのまま数字を動かす。人口の小さい地域では、こうした統計上の理由で値が大きく振れることがある。

30か国の平均は1961年の51.38kgから2023年の107.90kgへ倍増した。一方で最上位と最下位の差は132.52kgから68.09kgへ半分近くに縮んでいる。もっともこれは、最新年の値が高い順に30か国を選ぶ設計のため右端で近い水準の国が集まるという、この種のランキングに共通の効果でもある。なお供給量は実際に口に入った量ではなく、家庭や外食での廃棄も含む点は押さえておきたい。

雑学クイズ

統計でいう「供給量(supply)」が「実際の摂取量」と一致しないのはなぜ?

供給量は流通段階の量で、家庭や飲食店での廃棄・ロスを含むため。実際に食べた量より多めに出る。(出典

牛などの家畜生産が環境負荷で問題視される主な理由は?

温室効果ガスの排出(特に牛のげっぷに含まれるメタン)と、飼料生産のための土地・水の大量消費。(出典

宗教的背景から肉、特に牛肉を避ける人が多く、1人当たり肉供給量が非常に低い南アジアの国は?

インド。ヒンドゥー教で牛が神聖視され、菜食主義の人口も世界有数に多い。(出典

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出典: FAO Food Balance Sheets via Our World in Data「Meat supply per person」, CC BY 4.0。